59歳になりました

ALS生活, 創発生活

 

3月31日の終わりごろに59歳になりました。今回は、誕生日メッセージを動画で作ってみました。

最近のAIツールの進化は目覚ましくて、いっちょ使ってみるかと思い立って、HeyGenというツールを使いました。滑らかな音声合成機能は数年前から使えましたが、注目すべきはリップシンク(発話に合わせた唇の動き)が1クリックで作れるところです。

もうわたしは、こんなふうに唇を動かして発話することはできませんが、このようなショート動画なら健常者と同じように見せかけることもできそうです。

動画の中でも触れましたが、もう「ALS患者らしく生きる」ことに飽きてしまいまして、ALSであることは残さざるを得ないとしても、ALSとは無関係な領域を手掛けたいなと思っています。

思い返すと、

  • 20代 社会で生きるための基礎体力を蓄えた時期
  • 30代 大企業の論理と、アメリカとのビジネス ⇒ベンチャー企業に転職する選択
  • 40代 ベンチャー企業の論理と、中国とのビジネス ⇒はからずも独立の道を選択
  • 50代 ALSとともに生きる

と、自分で意図したりしなかったりで、10年単位であたらしい道に取り組んできました。

60代はどうするのか、どうなるのかは、まだよくわかりません。この1年で定まると良いなと思っています。


 

こちらの写真は、誕生日前日の30日に開催した、そうはつ介護ステーションの研修会の様子です。今回は、災害対策について話し合ってもらいました。上意下達ではなく、一人ひとりが自分事として考えてもらう機会にしました。介護は基本一人で行うことになるので、そのときには誰も助けてくれないからです。

そうはつ介護は2020年4月に開業したので、5年目に入ります。当初は私の介護を担う自薦ヘルパーを登録するだけの事業所でしたが、昨年ついに患者仲間のところにも派遣をはじめました。

その原動力は、学生ヘルパーの希望者の増加です。川崎市立看護大学のボランティアサークルが母体になって、希望者を募れるようになったことが大きいです。新1年生も参加してもらいたいですね。

4月は出会いと別れの季節でもあります。(他の学校の)学生ヘルパーを勤めてくれた二人が国家試験にパスして、4月からは医療者の道を歩み始めます。また、スポットで入ってくれていた非常勤の大人ヘルパーも、働き方を変えるために離職することになりました。代わりに新しく入職してくれる方もいます。

わたしの介護体制整備のわかりやすい目標は、「妻を2泊以上の旅行に送り出す」です。まだ妻への依存が残っているので、それをゼロにするということです。

この目標を実現するためにも、さらにスイス出張で大きな問題となった、常勤ヘルパーが一人しかいない問題に対処するためにも、近日中に常勤ヘルパーの募集を開始します。

  • 週4回勤務(日勤8-18時✕2回、夜勤22-8時×2回)
  • 雇用条件は最終調整中

です。気になる方は、気軽にお問い合わせください。