gentak.info

ALS患者高野元の日常と思考と回想

私がうんちマンになるワケ:10/28開催「ダイバーシティーな幸せのハロウィン1000人フラッシュモブ!by うんちヒューマン」

   

友人にうんちマンこと、小関昭彦さんがいます。彼はダイスクリエイティブというゲーム会社を経営する社長さんなんですが、社員が優秀で暇なので、スマホゲームの宣伝のためにうんちコスチュームに身を包んでみたらしい。

そのコスチュームで街へ出てプロモーション活動するうちに、それが日常になり、町中で声をかけられたりするなかで常識から解放されることのすばらしさを体感したそうです。その体験をワークショップにしてしまったほどです。

うんちマンは、一人じゃなくてみんなでやったら楽しいだろうと、昨年のハロウィンでうんちスーツを着た友達数十人で集まり「100人フラッシュモブ」なるイベントを行いました。

これをフェースブックで眺めていた私は、「いいなー、面白そうだなー、でもこんな体じゃいけないし…」と少々いじけていました。そのころはALSの進行が進み、外出の体制も整備できなくて、精神的に落ちていく時期だったんですよね。

今年になってさらに仲良くなって、うちに遊びに来てもらったりしているうちに、この話になって「昨年参加したかったんだよねえ」と話したわけです。そうしたらすぐに、今年の「ダイバーシティ1000人フラッシュモブ」の開催趣旨に実名で取り上げられてしまい、参加するしかなくなりました。

ちなみに小関さん、話の中でピンとくると、本質を突いた質問を連発してぐいぐい来ます。そのあとも、必ず行動に結びつけます。さすが社長。

5月に気管切開の手術を受けた後、「やりたいことから逃げない」と自分に再確認したので、遊び仲間に声をかけて体制を作りはじめまして、参加できる準備が整ってきました。

純正のうんちマンスーツは着替えが大変すぎるので、私専用のスウェットスーツを作ってもらいました。これ、欲しい人たくさんいそうですが、私だけですって!

UNの谷をくぐる

小関さんはU理論に詳しく、それをうんちマン活動にあてはめてUN理論と呼んでいます。こちらの解説を引用します。

UN理論とは?

もっとも身近な
自分のおなかの中にある
大切なものなのに
体から出たとたん
“臭い、汚い、恥ずかしい”と
嫌っているうんち!
これを好きになることで
私たちがいつのまにか
身につけてしまった
常識や限界という鎧から解放され
否定したくなるようなものごとも
いったんは受け入れ
創意工夫による代案を
創案できるようにする
実践的な理論です!

ちょっとU理論に戻ります。詳細に興味のある方はこちらを読んでもらうとして、私なりにまとめると

ある事象について、自分の心の奥深くに問いかけ、そこで得た気づきに従って行動することで、その事象を最も望ましい形に変える

方法論です。これ、結果をあらかじめ想定しないのがポイントです。自分の心に教わるのですから、そのあと行動するまで結果はわからなくていいのです。

コンセプトは極めて日本人的というか仏教的ですが、それを掘り下げて方法論にするところがアメリカ的です。そのプロセスをUの字に例えているのでU理論というわけです。ちなみに、私が信奉する「学習する組織」を生んだ、MITスローンスクールの研究成果です。

このプロセスに沿って、心の奥深くからの気づきを得ることを「Uの谷をくぐる」と言ったりします。

さてUN理論でいえば、「汚いと思っているうんちを好きになる」ことで「常識や限界から解放される」のがUの谷をくぐること、すなわち「UNの谷をくぐる」ことになりますね。

私がうんちマンになる理由

最後にちょっと真面目なことを書きます。

私のように突然障害者になり、それまでの人生を大きく転換せざるを得なくなる人を「中途障害者」と呼ぶそうです。

中途障害者はいろいろな葛藤に苛まれます。私もそうでした。今でもあります。例えば好きなテニスができないとか、おいしい食事ができなくなったとか、行きたいところに行けないとか。生きてても、なにもいいことないよ、と(今は、そんなこと思ってませんよ)。

最も困るのは、外出時に好奇の目や憐みの目で見られたときに、自分を恥ずかしいと感じてしまうことです。表面的には平然としていますが、これが実態です。

別にこの感情を克服しようとは思いませんが、面の皮を厚くしようとは思います。恥ずかしいのは、健常だった頃の自分、世間の評価をいまだ手放せないからなんです。

だから、うんちマンになって、UNの谷をくぐるのです。

おわりに

一見バカなイベントを面白がっていると思われるかもしれません。たしかにそうなのですが、そこにはダイバーシティにつながる深い考えがあるのです。

ダイバーシティに富んだ社会にするには、マジョリティの意識改革だけではいけません。当事者のマイノリティこそ、先に代わる必要があるのだと思います。人を変えることはできない、自分が変わるしかないのです。

私も、このイベントの後に自分がどう変わっているのか楽しみです。

最後まで読んでしまったあなたは、きっとうんちヒューマンを楽しめます。ぜひうんちスーツを買って、10/28の夕方渋谷に集合しましょう。お目にかかるのを楽しみにしています。

参加の手順

  1. 2017年のハロウィンフラッシュモブはダイバーシティです!」をよく読む。
  2. Facebookイベントページ「ダイバーシティーな幸せのハロウィン1000人フラッシュモブ!by うんちヒューマン」でイベント参加にする。
    → その後、参加者グループに招待されます。
  3. 「★★うんちヒューマン公式スーツ販売サイト「PooPriders」★★」にてコスチュームを注文する。
  4. 10/28の夜に渋谷に集合。

 - ALS生活, 日常生活