「とある家電メーカーでの会話」から
アルファブログで有名な、中島聡さんの”Life is beautiful”を時々読んでいます。最近、「とある家電メーカーでの会話」というエントリがありました。
きっと実話に違いないと思えて笑えるんですが、自分が関わっているサービス開発でも同じようなことがあるので、身につまされる内容でもあります。
たしかに日本の液晶テレビはすごい高機能で、2年前に買ったPanasonicのVIERAも、ネットにつないで番組表だの、DIGAと連携して録画設定だの、アクトビラだのいろいろついてます。(あ、うちのはプラズマTVですが)。
一方、中国ではほんとにTV見るだけの単機能で、安いです。
大型スーパーでも、普通に家電コーナーで安売りしてます。
でも、チャンネル数は、圧倒的に日本より中国の方が多いんですよ。大連でいうと、
- CCTV(中国国営TV)・・・・11チャンネル
- 大連TV ・・・・6チャンネル
- 遼寧省TV ・・・・6チャンネル
- 各省のTV・・・・20くらい?(なぜか、各省の番組が配信されてます)
という感じで(ちょっとうろ覚えですみません)、これが地上波放送ではなくて、デジタルケーブルTV経由で配信されます。つまり、TVにはチューナーもいらない(実際はついてますが)。映像入力端子だけあればいいんです。
最近、とある知り合いの中国人経営者の方と食事したときに、「日本のメーカは差別化といって機能をつけすぎる。中国では誰もそんな機能欲しくないのに。あれじゃ勝てないよ。」と言ってました。
少々乱暴な言い方ですが、中国の方は、見栄っ張りのクセに無駄は嫌う合理主義ですし、モノの価格にしても日本から見ると安くても、まだまだ一般庶民には高価な買い物ですからね。
コスト競争に巻き込まないように、付加価値を無理やりつけようとすると、差別化どころか売れない商品になっていってしまいます。こうならないために、コンセプトを明快にして、ものづくりとしてはシンプルに、ただコンセプトを体現する箇所は徹底的に丁寧につくる姿勢が必要なんだと思います。なぜ自分がAppleの製品にはまるようになったのか、うまく説明できなかったのですが、鍵はこの辺にありそうです。
ところで、中島さん提案の「おかえりなさいTV」があれば、ほんとに欲しいです。
100万円するという東芝の「CELLレグザ」でもできるようになるんでしょうか。
日本だけでなくアジアのお金持ちの方が買うのかどうか興味あります。でも、ケーブル多チャンネルの場合どうするんだろ。。。