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ALS患者高野元の日常と思考と回想

うんちマンになってきた!

   

以前書いた「私がうんちマンになるワケ:10/28開催「ダイバーシティーな幸せのハロウィン1000人フラッシュモブ!by うんちヒューマン」」のイベント当日を迎えて、仲間と参加してきました。

詳細は次の二つのブログを読んでいただくとして、私はUNの谷をくぐれたのか、何を感じたのかを書いてみようと思います。

うんちマン小関さんのブログ

丁寧に参加者をホストしたこと、雨で期待効果が減衰して残念だったこと、など主催者の気持ちが伝わってきます。

ピンククロスプロジェクトのライター町田さんのブログ

我々障害者・難病患者をサポートしてくれた看護師ネットワーク、ピンククロスの看護師/ライター町田さんの記事です。とても面白い書き味なんですが、それ以上に障害を抱える参加者への視点がやさしくてよいです。

はたしてUNの谷はくぐれたのか?

以前の記事で、「汚いと思っているうんちを好きになる」ことで「常識や限界から解放される」のがUNの谷をくぐること、書きました。

「うんちを好きになる」は、このコスチュームが一つのハードルで、私も自分のコスチュームが届くまではなかなか決心がつかずにいました、ほんとは。でも、私のは脱ぎ着がしやすい特注で、しかも小関さんから「できましたよ!」と送られてくるので逃げられません。好きにならずにはいられないのでした。

さて、私にとっての常識や限界とは何だったのか、列挙してみます。

  • コスプレなんか恥ずかしい。
  • 車いすでハロウィンイベント参加とか無理じゃね?
  • 周囲の目を恥ずかしいと感じるのではないか?
  • 気の置けない友人以外の支援が得られないのではないか?
  • そのため、彼らに負担をかけてしまうのではないか?

いずれも、自分の中の恐れからきている限界がわかると思います。

で、結論として、これらの不安はどれも杞憂にすぎませんでした。企画と参加者に理解してもらえる環境であれば、要望をきちんと伝えることができれば何も問題はありませんでした。

ダイバーシティなイベントの在り方と障害者の参加の仕方

まず、主催者側の事前準備とホスピタリティがすばらしかったのですが、特にありがたかった点を列挙します。

  • 標準のうんちマンスーツは脱ぎ着が難しいので、スウェット上下の特注スーツを作ってくれた。
  • とても空間に余裕があり、バリアフリーも行き届いている公共施設「美竹の丘」を借りてくれた
  • 事前に私の情報を流しまくってくれたおかげで、何人もの方に声をかけていただいた。
  • あいにくの雨だったが、事前に雨ルートも検討されていて、まったく混乱がなかった。

そもそも、参加者みんなが非日常的な格好をしているわけで、男女・年齢・職業はもちろん、車いすとか全く目立たない。これは、4月にニコニコ超会議に参加したときにも思いましたが、全体を包み込む非日常のコンセプトがあれば、障害とか難病とかたいしたことではなくなり、個性にすぎなくなってしまいます。

この非日常が日常になるとき、ダイバーシティ(多様性)やインクルージョン(包摂)社会になるのだと思います。

さて、個性といっても健常者に最適化された社会システムでは我々障害者にとっては不便があって、周囲のサポートが必要です。こうしたサポートを得るには、自ら発信するしかありません。

  • やりたい、参加したい!という意思を示すこと。
  • 困ること、サポートしてほしいことを、はっきり示すこと。

を恐れずに繰り返しやっていかなければいけないのだと思います。

来年も参加したい!

小関さんによると、雨で地上を歩けなかったこと、ハロウィンのほんとの日ではなかったこと、から最大の魅力であったはずの「ハロウィン参加者同士のエネルギー交換」が思ったようには体験できなかったそうです。

何事もうまく行ったりいかなかったりです。

そういうことなら来年も期待して参加しようではありませんか。

誤解を恐れずに言うと、ALSの啓蒙イベントにはあまり興味がありません。もう、先人が十分啓蒙してくれました。つぎにチャレンジしたいのは、多様性や包摂社会につながる活動に参加することかなと考えています。

果たして、ALSなど神経難病あるいは重度障害者の知人友人は、自分も参加したいと思ってくれたでしょうか?

もし参加したいと思った方は、一緒に意見を出して、もっと面白いイベントになるよう貢献していきましょう。

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