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ALS患者高野元の日常と思考と回想

介護保険:要介護5級になりました

   

ALSは進行性の病気なので、時間が経つにつれて身体障害の程度が進んでいきます。日常生活に支援が必要になるので、介護保険の利用が可能になりますが、障害の程度に応じて、利用の範囲が変わります。おととしの告知直後には要介護支援2級となり、昨年5月には要介護1級となりました。

そこからさらに障害の程度は進行し、日常生活のほとんど全てにおいて支援が必要な状態になってきたので、昨年の暮に等級見直しを申請しました。

年明け早々に、自宅に調査員が来て認定調査が行われ、1月末に要介護5級と認定されました。使える介護サービスの枠が広がったので、いろいろと試しています。

その辺りの顛末を書いておこうと思います。

要介護5級はどんな状態か?

以前の投稿「介護保険について:要介護1認定となりました」から引用しますと、要介護5級とは、

最重度の介護が必要な状態。生活の全般にわたって全面的な介護が必要で、介護なしではほとんど生活が不可能な状態。

という状態です。

私の状態も、両腕が顔の高さまで上がるかどうかで、脚も体重を支えることはできません。このため、立ち上がり・歩行・着替え・食事・排泄・入浴、と言った日常作業の全てに介助が必要です。

文面から見ると、この状態は要介護3級ないし4級と判断される可能性があるのですが、私はほとんど声を失いつつあるので、それも考慮されたのかもしれません。

いきなり5級認定がでたあとに、在宅ケアに来てくれる医師・看護師・療法士やケアマネージャが口をそろえて、「認定がいきなり重度になったことにがっかりしないで」と言われました。どうやら、私が気落ちするんじゃないかと心配してくれたようです。

昨年末から進行が早い気がしていたので、早めに重度の認定がでたのはありがたいことです。余裕があるうちに次の手を準備出来ますからね。

療養環境の整備

要介護1級から5級になっても、自ら求めなければ療養環境は改善されません。

私の日常生活上の現在の大きな課題は、

  • ソファやベッドからの立ち上がりができない
  • 家の玄関前にある20数段の階段の昇り降りが危険
  • 介助する妻の負担がそろそろ限界

の3つです。

要介護度が上がったことで、以前より多くの支援を受けることができるようになりました。ケアマネージャほかとの相談をして、次のように対応しています。

福祉椅子ユニ21の導入

自分で自由に立ち座りや移動ができないので、それを補助する機能が欲しいわけです。ケアマネさんが紹介してくれたのが、ユニ21という椅子です。

特徴としては、

  • キャスターがついており、自由に移動が可能
  • 4つのキャスターを簡単にロックできる
  • 電動昇降で座面の高さを変えられる

というもので、私のニーズにぴったりでした。すわり心地もよく、今では自宅内の移動に大活躍しています。

ただし、背もたれが低く首を支えることができないので、長時間座る用途には向かないのが残念です。別途、昇降機能付きのソファを試していますが、ぴったりのものがなかなか見つかりません。

階段昇降機スカラモービルの導入

自宅はボックス型車庫の上に立っているので、地面と玄関の間は階段を登り降りしなければなりません。特に下りは、介助があっても体重を支えきれないので危険でした。

自宅を改造してエレベータを設置することも考えましたが、費用が数百万円かかるということで断念しました。

もっと手軽なものということで、スカラモービルという器具を導入しました。駅で自販機の飲料運搬などで見かける、階段を昇り降りする器具に似ています。椅子に座った状態で、一段ずつ階段を昇り降りしてくれます。

この器具の導入で、外出の心理的な負担が軽減されました。

ヘルパーの導入

たとえば、毎朝子どもたちを送り出したり、炊事・洗濯・掃除など、妻は私の介護にかかりきるわけにはいけません。家庭生活が維持できなくなるので、いずれヘルパーを導入しないとならないことはわかっていました。

とはいえ、要介護1級ではヘルパーを確保するだけの助成はないので、等級が上がるタイミングを待っていました。

いまは、外出時のドタバタを手伝ってもらうところから始めていますが、これからいろいろなところを手伝ってもらって、私達家族にとって快適な形を模索していきます。

今後の課題

介護保険制度の枠組みにおいて最重度に認定されたわけですが、それで満足度の高い日常が送れるかというと、そうではありません。

ALSは進行するでしょうし、結果として身体障害の程度も上がっていきます。いずれ、胃ろうと呼吸器も必要になります。こうなると24時間介護が必要になり、家族介護では家族の体が持ちません。

家族になるべく頼らない療養生活を送るには、大きく二つの課題があるようです。

ひとつは、重度訪問介護の支援を受けるにあたり、在住市町村から十分な訪問介護時間を確保することです。もうひとつは、重度訪問介護の研修を受けたヘルパーを確保することです。

いずれも一筋縄では行かない課題ですが、早めに行動して療養環境の整備を進めていきたいと思います。

公的支援のもう一つの柱が障害者手帳なのですが、こちらは昨年10月に4級からより重度である2級になっています。その時に書きそびれたので、1級になったらブログを書くつもりです。

 - 公的支援