友だち100+人でフューチャーセッションやりました
4月4日に開催してもらった誕生パーティは2部構成にしていて、第1部は先日のブログに書いたような内容で、愛本ケーキありの友人からのメッセージありの、いわゆる誕生パーティらしく進行しました。
第2部は、私から強く希望してフューチャーセッション形式で行いましたので、その内容をご紹介します。
なぜフューチャーセッションか?
最大の理由は僕がやりたかったからなのですが、第1部のブログでも紹介したように50代を通じて仕事としてやろうとしていたものです。今回何故やりたかったかといえば、友だちを混ぜあわせることで新しい交流を生み出すのが、僕にとって本当に楽しいことだからです。
同時に、フューチャーセッションそのものを体験してもらって、ひとりでも多くの友人に「対話の力」と「ファシリテーションの役割」を知ってもらいたかったのです。願わくば、その内の何人かがイノベーション・ファシリテーターを目指すようになってくれれば、言うことなしです(笑)。
テーマは「2025年の自分を考える」
フューチャーセッションの基本フォーマットは、「未来を想像してみる」と「それを実現ストーリーを考える」と「自分の役割を見つけて最初の一歩を踏み出す」だけの、とてもシンプルなものです。
今回は、このような形式に慣れていない人が多いと予想し、また使える時間も1時間半程度だったので(通常は最低2時間はとる)、最低限の構成で対話を重視する進行としました。
第1部で、私自身が「健康であれば、50代をどう過ごすつもりだったか」のお話をしたのですが、これが10年後の2025年を考える伏線となっていました。私の話はしたので、皆さんの話を聞かせてくださいね、ということでした。
湯川鶴章さんのインスピレーション・トーク
さて、いきなり10年後の自分を考えよう!といっても、なかなかピンときません。フューチャーセッションでは、未来を考えるために思考を揺さぶる「インスピレーション・トーク」を冒頭に配置することがよくあります。
今回のインスピレーション・トークは、友人のITジャーナリスト湯川鶴章さんにお願いしました。湯川さんは、私がフューチャーセッションを知るきっかけとなった「TheWave塾」を定期開催しています。その後も、Makersムーブメント、精神世界と物理学の接点、人工知能といった最先端の知的好奇心をくすぐるテーマを提供してくれています。
当日のトークの内容を簡単に紹介します。
- 2045年頃に来ると言われるシンギュラリティとはなにか
- 人工知能が急速な発展を見せている
- 人工知能ほか先端技術の発展が社会を変える
- そんな時代に大切なのは、共感とつながり
詳しい話を知りたい方は、ぜひ下記の電子書籍をお読みください(多分4月18日頃までの限定販売です)。
[amazonjs asin="B00SI0GIJ6″ locale="JP" title="人工知能、ロボット、人の心。 (TheWave出版)"]
ファシリテータ仲間の松岡亜樹さんが進行
残念ながら、私自身がファシリテータを務めることはできなくなっています。そこで、ファシリテータ仲間の松岡亜樹さんに、進行をお願いしました。また、ほかのファシリテータ仲間数名も、サポート役として参加してくれました。
松岡さんをはじめとするファシリテータ仲間とは、野村恭彦さんが開催している「イノベーション・ファシリテータ講座」に参加して、認定をとろうと励まし合ってきた仲間です。講座後の実践経験を経て初めて認定されるのですが、私と松岡さんが認定1号と2号なので、信頼してお願いできたのです。
どんなセッションでも、冒頭で「ファシリテータが手をあげたら、それを見つけた人も手を挙げる」という簡単なルールをお願いして練習しています。話の途中に手を挙げる練習ですから、「隣の人と今日の朝食になにを食べたか話してください」と話題を振りました。
一瞬の沈黙の後に、ふわっと会場中に会話が立ち上がりました。その瞬間に「今日はうまくいく!」と確信できました。正直なところ、アラフィフ中心の友人たちがフューチャーセッションを楽しんでくれるかどうか、「手挙げルール」が機能するかの不安がありましたが、全くの杞憂でした。すごいぞ、私の友人たち!!
フューチャーセッション進行の流れ
一部話が前後しますが、流れを簡単に紹介します。
グループ分けとウォームアップ
セッションが始まる前に、5〜6人が一組になるように座ってもらいました。事前に知らない人同士が組になるように事前にグループ分けをしていて、それに従ってもらう形です。
そこからまずはウォームアップで、簡単な自己紹介と、どこで高野と知り合ったかを話してもらいました。とてもスムースな立ち上がりでした。
インスピレーション・トーク
場が温まったところで、前述のとおり湯川さんのインスピレーショントークで、意識を未来に向けてもらいます。
トークやディスカッションの内容は、各グループに配布した「えんたくん」に自由に書いてもらいました。
ワールドカフェその1
トークの後は、10年後に何をしていたいかを各テーブルで自由に話してもらい、各自で「2025年 未来の会話」シートに書いてもらいました。
このシートは松岡さんのアイデアで作ってもらいました。一瞬でも2025年に入る気持ちになれるように工夫されていますね。
ワールドカフェその2
ここで一旦グループを解散して、各自別の場所に移動して新しいグループで、さきほど書いたシートを使ってもう一度話をしてもらいました。
そのときに、「2025年から2015年を振り返る」シートを使って、10年間のストーリーを考えてもらいました。このシートの特徴は「山あり谷あり」にあって、それだけでも面白そうな話が作れます。
また、自分のアイデアを話すと周囲からフィードバックがかかります。アイデアを聞いてもらい肯定される、広がるアイデアをもらう、という流れにのって、10年後になにをやっているかをシートに書いてもらいました。
ワールドカフェその3
引き続き、同じテーブルのメンバーで「想いを共有する」ために、
- みんなの未来の共通点
- 今の気持ちをワンワードで
をえんたくんに書き込んでもらいました。とはいえ、実際には話が弾んでしまったグループが多かったようで、それはそれで喜ばしいことです。
未来は創れる
今回は時間の関係で割愛しましたが、本来のフューチャーセッションであれば、この後に「10年後の未来の為に、自分たちはどんな行動ができるだろうか」についてもう少し話をしてもらいます。これは、未来に向かってワクワクした気持ちになっている時に、最初の一歩を踏み出してもらうためです。
我々イノベーション・ファシリテーターが常に伝えたいと思っているのは、「未来は創れる」ということです。今回も、たくさんの友人達の未来が形になりました。遊びのように気軽に想像してもらったものだからこそ、そこには本音が潜んでいることが多いのです。
たいていは未来を想像しても、現実に紛れて忘れてしまったり、できない言い訳を探してしまうものです。しかし、いろんな人と話をしながら本音をさらけ出してしまうと、実現に向けて何かをしないと気持ち悪い感じがします。
こんな気持ち悪さに向き合って、未来に向かって何かを行動することで、社会の閉塞感は払拭されていくのではないでしょうか。
今回参加してくれた友人のみなさま、私の希望に付き合ってくれてどうもありがとうございました。100人規模でのフューチャーセッションを、いつかやりたいと思っていて、この小さな夢がひとつ実現しました。
後日、フューチャーセッションについても好意的な感想をいくつもいただいたのですが、みなさんがご自身の未来に向かって一歩を踏み出す一助になれば、望外の喜びです。
会場について
会場は、大手町の3*3laboを利用させていただきました。現在の日本ビルに移転する前の富士ビル時代には、セッション開催にずいぶん利用させてもらいました。
現在の場所を利用するのは初めてでしたが、明るく開放的で、第2部のフューチャーセッションを開催するのにベストな場所でした。
友人にも、サードプレイスという概念に触れてもらういい機会になったかと思います。
3*3laboの利用を快諾してくださった若松さんほか関係者の皆様に感謝いたします。