49歳の誕生日を迎えました

創発生活, 日常生活

先日誕生日を迎えて、ついに40代最後の年に突入しました。

Facebookは当日の0時から誕生日表示をしてくれるので、朝起きた時点での数名の書き込みに始まって一日中書き込みが続く様子は、ほんとうに嬉しいものです。日頃から親しくしている方たちだけでなく、1-2回お会いしただけでちょっと疎遠になってしまっている方たちまで、気軽に気持ちを受け取れるプラットフォームの価値を感じます。

夜は新卒入社の同期飲み会が重なり(1-2年毎に開催してくれてます)、「おめでと、でも割り勘ね」というあっさりしたものでした。我々同期は今や伝説と化しているバブル入社組で、職場の特性もあって最初のころは仕事らしい仕事もせず遊んでばかりいたのですが、これががいかに役に立っているかという話をしてきました。

近所の五分咲きの桜

 この二つのできごとに49歳の抱負を掛けて書いてみます。

——-
(1) Facebookと人間関係のセレンディピテイ

日頃 Facebookの誕生日表示はできるだけ反応して、その人のことを思い出しながら「HBD2U」として簡単な書き込みをします。もちろん、その時の時間や気持ちの余裕が無いと見落としてしまうこともありますので、ムラがあるんですが。送れていない皆さま、そういうわけなのでご了承下さい。

あるとき、「HBD2Uだけでも書いとこう」と思うようになったのですが、それはセレンディピティに期待してのことです。時間をやりくりしてでもきちんと会ってお話したいという人は、正直なところあまり多くありませんし、個別にメッセージ送ってしまいます。でも、この人最近どうしてるのかな? 話し聞いてみたいな、と気になる人は結構たくさんいます。

個別メッセージを送ってしまうと、その気のない相手に無用のプレッシャーを掛けてしまうこともあるわけで、その距離感を埋めるにはHBD2Uは手軽でいいかなと思ったわけです。縁があるというか、距離感が自分が思うより近いと感じると次のアクションも取りやすいですよね。

今回は逆の立場で自分が誕生日です。なんとなく近況が気になるくらいの人や、えーこの人が?!という方たちから誕生日メッセージをもらうと、俄然会いたくなります。これがセレンディピティなんだと思います。「なんとなく縁がつながった感じがする人とは、もう一度会ってみよう、連絡してみよう。」これです。

ただFacebookを使っていない方は一定数いらして、その方たちとはこの方法が効かないのですね。普段接点がないところにこそセレンディピティはあると思うのですが、Facebookへの依存度が高くなりすぎて、そこで完結してしまうと偶然が偶然でなくなってしまいます。ときどきは、Facebookの外に出て、リアルな人間関係に浸かることも大切だなと思うのです。

(2) ゆとりの時間と成長

夜は1990年に新卒入社した仲間(すでにおっさんとおばさん)数名で飲んでいたのですが、そこで「当時は何かを強制されることなく、短期的な成果を求められることもなく、結果として自立心が養えたよね」という話をしていました。もちろん、それぞれのグループごとに事情は違いますが、私の上司はたまーに「いま何やってんの? こないだの課題できそう?」みたいな感じで指示が殆どなかったのです。それなりに将来に目標を持っていたので、これがものすごいプレッシャーになり、自発的に目標設定して自ら乗り越えようとしてたくさん失敗することにつながりました。社会人の最初の10年間は、ほぼ失敗の記憶しかありません。

ここ数年はこの会社にはゆとりがなく、上から下まで短期的な成果目標に追われているのが実情です。そうした状況では、まず短期目標を達成しないとならないですし、その姿勢も大切なので、それ自体は否定しません。しかし、長期的に組織が成長するためには、メンバの一人ひとりが成長する必要があります。

成長ってなんでしょうか? さまざまなスキルが向上することも成長ですが、突き詰めると「自立と自律」にどれだけ近づいているかだと思うのです。最近は、「自立するということは、自分の人生に対する真摯な思いが醸成されていくこと」、「自律するということは、何度も失敗しながら身につけていく行動規範ができあがっていくこと」だと思っています。

周囲に流されずに自分の今の生き方を見つめ、失敗を受け入れて自分なりの行動規範をつくっていくには、立ち止まったり後戻りするゆとりの時間があってこそなのだと思います。

こういう話をすると、独立するべき?と誤解する人がいますが違います。精神的に自立した上で、企業内で責任を果たしている方はたくさんいます。組織に所属するか独立するかは働き方の選択ですが、自分でそういう働き方を自信を持って受けいれているか、あるいは世間の常識からなんとなく受け入れてしまっているか、で大きな違いは出てくると思います。

———

さて私は、40代後半になってから、ようやく他人と自分を比較することがなくなってきました。若い頃は周りの優秀な人と自分をベンチマークして、よく落ち込んでいたのですが、いまは自分がどこまで成長できるのかに興味があります。主体的に行動したりサボったりする自分と、第三者的に自分の行動を観察するというか見守っている自分がいます。

いまの自分の成長は、ほぼすべて出会う人に紐付いています。人から得たインスピレーションを行動に繋げられるかは自分次第ですが、十分なインスピレーションを皆さんから頂いています。その一部はFacebookのおかげですが、そこを越えた見えない領域にも出て行かないといけないな、と強く考えるようになっています。

独立してから生活の自由度が上がり、またサラリーマン時代のような無茶な働き方もしないので(締め切り前に徹夜寸前になることもありますが)、自分のペースに合った生活になっています。これは回転数を上げ過ぎずに、ものごとをじっくり考えたい自分には合っています。

一度お会いしてから勝手に私淑している、ライフネット生命会長の出口治明さんは、人が成長するためには「本を読む・人に会う・旅に出る」ことしかないと断言しています。この3つを興味の赴くままに、自分のペースで確実にやっていくことが自分の長期的な目標です。これ自体が、コンサルタントとしての自分の仕事にも良い影響をもたらすと信じています。

このためには健康が大切です。昨年から悩まされている下肢の不調に対しても、必ず直ると信じて、セレンディピティを大切にして対処していきます。このためにテニスも中断しているので再開したい。また昨年後半から海外に出ていません。今年の後半には再度海外に行けるようになっていたいです。

あと、少年時代に好きだったモノづくりを少しずつ始めています。40代のうちに何か一つ小さな作品を作りたいところです。

まだまだ人生五分咲きと思ってます。将来満開になることを夢見て、こんな感じでマイペースで40代最後の一年を楽しんで行きたいと思います。