HTC FlyerでJobsの伝記を読んでいます

読書メモ

先日の中国出張時に、上海にてHTC Flyerを購入しました。HTC Flyerは、今年の4月に発売された7インチサイズのAndroidタブレットです。

残念ながら日本では公式には販売されていない端末なので、並行輸入業者から購入することも考えたのですが、上海の電子城でたくさん売られていたため、3,600元(≒45,000円)で購入しました。この値段なら、日本で購入してもほぼ同じ値段だったというのはご愛嬌です。

HTC Flyerのスペック

HTCのホームページに製品紹介スペックが出ています。

CPUは1.5GHzとだけ出ていますが、他のソースを調べるとQualcommのsnapdragonのようです。最近のタブレットはNVIDIA Tegra2のデュアルコアCPU 1GHzが多くなりましたが、半年前はシングルコア1.5GHzというのはアグレッシブなスペックでした。スレッドを多用しないケース、例えば通信が不要な電子ファイルの閲覧などは、クロック数の高いFlyerのほうが速いかもしれません(一般常識による推察で、未検証です)。

スペックで重視したのは、7インチサイズで420gというところです。SAMSUNGのGalaxy Tabも同じ7インチですが、あちらは日本で手に入れるにはNTTドコモの回線契約が必要です。私は無線LANルータ経由で使用するので、電話回線は不要です。そうなると、デザインが気に入っているHTCのほうが欲しくなるわけです(もともとSAMSUNGのデザインは好きになれないんです)。

電子書籍は7インチ端末が最適

なぜ7インチにこだわるのか。それは自炊した書籍や雑誌記事を、電車などで読みたかったからです。

日頃使っているiPhoneで読もうと思えば読めるのですが、3.5インチだとスキャンした文字が潰れてしまい、いちいち縦横にスクロールしないとなりません。このため、PCを開ける場所でしか読む気になれず、読書量が減ってしまいました。

一方、端末の重さも重要です。Flyerの420gは軽くはないですが、単行本一冊とほぼ同じなので、なんとか耐えられます。自宅にはiPadがあるのですが、600gを越えると立ったまま片手で読むのは辛く、MacBookAir購入後は持ち歩かなくなってしまいました。

Steve Jobs伝記はKindleアプリで

さて、こうしているうちにJobsの伝記の発売日が近づき、私も予約を考え始めました。日本でも、紙の書籍だけでなく、電子書籍も出るというではありませんか。アメリカの電子書籍のように、今回は電子書籍版は安いのかな?と期待しましたが、下表のようになりました。(日経新聞の記事参照)

米国書籍 $17.88
米国電子 $17.29 (予約時$11.99)
日本書籍 1955円×2冊(上下巻)
日本電子 同上

 

ここで、「ああそうか、Kindleで原著を読めば安いのね」と気づきまして、amazon.comに行って予約価格$11.99で購入しました。Kindleは、端末だけでなくiPhone/iPad、Android、PC-Web全てにアプリがありますから、その時手に出来る端末で読めるようになります。電子書籍はクラウドに保存されるため、どのデバイスでKindleアプリを開いても、以前読んだ場所から読み始めることができます。Kindleは、いままで使っていなかったので、この機能は実に新鮮でした。

また、知らない単語があっても、辞書機能ですぐに調べられます。英英辞書ですが、TOEIC600点程度の英語力があれば十分使いこなせると思います。

日本でも電子書籍の流通市場が定着し、それによって一冊の単価が下がって、より多くの書籍を手に取れようになるといいなと、あらためて思いました。

電子書籍はどの端末で読むのがいいのか?

さて、手持ちのデバイス4個で読み比べて見ました。

HTC Legend(3.2inch)、iPhone4(3.5inch)、HTC Flyer(7inch)、iPad(9.7inch)

ソフトカバー単行本とのサイズ比較

結論としては、7インチのFlyerで読むのがライフスタイルに一番フィットしました。iPadは10インチあって見やすいのですが、豪華本を机の上においてページをめくるような感じです。

Flyerの7インチ画面

iPhone4の3.5インチ画面

iPadは大きいけど重い (ので、カメラが近づいてしまい、画角に収まりませんでした)

iPhoneでもKindleが小さい画面に合わせた文字サイズとレイアウトにしてくれるので意外と使えましたが、一覧性が低く少々疲れました。HTC LegendもiPhoneと同じですが、画面解像度が低いので、40代の目には少々しんどいものがありました。

ところで、7インチのAndoridタブレットといえば、AmazonのKindle Fireが11月に発売になります。7インチカラー液晶、重さ413gのAndroid端末で、CPUもデュアルコアなので性能にも十分期待できます。残念ながら日本での発売予定はありませんが、Amazonが日本での電子書籍販売を開始するというニュースも出ているため、Kindle Fireの日本発売が気になりますね。

$150という低価格なので、Kindle Fireが日本で販売されるようになると、電子書籍業界の再編だけでなく、キャリアのタブレット販売計画も見直しを余儀なくされるのではないでしょうか。

思うこと

スマフォ出現前は、端末は通信キャリアの付加価値であって、キャリア主導で開発されてきました。この5年余りで、クラウドサービス事業者側に主導権がシフトし、スマフォはそちらのニーズを強く反映するようになりました。次の10年は、サービスとユーザエクスペリエンスが主導することで、通信キャリアとクラウドサービス事業者は再編する時代になると思ってます。身につけたい端末、面白いサービス、ビジネスモデル、まだまだいろいろ動きがありそうで楽しみです。

ところで、HTC Flyerは技適マークが付いているかどうか確認していません。台湾・香港だけでなく、北米・ヨーロッパでも流通している端末ではあり、Amazon.co.jpでも普通に売られてますが、利用は自己責任になります。グローバルで流通する端末が、なかなか日本で使えるようにならないというのは、SIMロックの問題と併せて、よい解決策を見つけないとならない課題だと思います。

読書メモ

Posted by gen