シルクロードに行ってきた:敦煌(3) 〜 楡林窟ほか
莫高窟を出たのが12時半過ぎだったのですが、時間が惜しかったので昼食は取らずに、すぐに楡林窟へ向かってもらいました。莫高窟から140Kmほど離れているので2時間ちかくかかりました。
沙漠の道2:
水や軽食は自分で用意していたのですが、運転手さんが用意してくれてたパンもいただきました。車中で食べて、うとうとしつつ、沙漠の風景を眺めてすごしました。
こんな沙漠の中でも誰かが作業しています。なにをしているんだろう。
楡林窟:
敦煌の東部に位置する瓜州県を南北に流れる、楡林河の峡谷に作られた石窟です。唐代から清代までの41箇所の洞窟が現存しています。残念ながら、ここも洞窟内の撮影はできないので外観の写真だけになります。唐代並びに西夏時代の壁画の美術的な価値が高いということなので残念です。特に、西夏時代(11-13世紀にこの地を支配)は分かっていないことが多く、その文化研究にも貴重な資料となっているということです。
こんなに遠く離れた場所でも観光客はいるもので、中国人の数人の団体と一緒に見学をしました。当然ですが、管理事務所には職員が詰めていて、観覧時にはガイドをしてくれます。これを聞きとって理解できるだけの語学力はまだ無いので、ちょっと残念でした。
楡林窟からは、再びタクシーに戻って敦煌市街へ戻りました。2時間強のドライブですね。街についたのは北京時間で19時前ですが、まだ明るいので市街を散策しつつ夕食を取りました。
位置関係:
ここで、嘉峪関から敦煌を含む位置関係を、地図にプロットしてみました。ずいぶん長い距離を鉄道で来たのに、タクシーで1/3も戻っていることに驚きます。
この図で、敦煌市街から北上したところにある柳園駅は、トルファンやウルムチにつながる鉄道の駅です。
実は敦煌駅は2006年の開業で、それまではこの柳園駅は「敦煌」駅だったそうです。敦煌は観光地として有名なので、最寄り駅に「敦煌」の名前を付けているということですね。
翌日は、この柳園駅まで移動して、鉄道でトルファンに向かうことになります。
敦煌市街のようす:
敦煌は沙漠のオアシス都市です。沙漠とはいえ、普通に人々は生活を営んでいます。市場では野菜や肉が売られていますし、木の実や雑貨も売られています。
街の中心部には、反弾琵琶像が立っています。この反弾琵琶は、莫高窟の第237窟に描かれたものを石像にしたもので、街のシンボルとなっています。
敦煌には、鳴沙山・莫高窟・楡林窟だけでなく、漢帝国の西端である玉門関・陽関など、シルクロードらしい見所がほかにもあります。あと1日余裕を持たせておけばよかったのですが、将来の楽しみにとっておきます。