独立時には可能な限り厚生年金加入をおすすめします
一つ前のブログで、ALSの療養生活に不可欠となる「障害年金について」を書きました。
そこで、初診日に加入している年金によって、支給される障害年金が異なることを書いています。
- 国民年金 → 障害基礎年金
- 厚生年金 → 障害基礎年金に、障害厚生年金を上乗せ
今となってはどうしようもないのですが、めったにしない過去の判断への後悔があるので、恥を忍んで顛末を書いておきます。
独立時に国民年金のままにしたわけ
22年のサラリーマン生活を経て独立した時に、法人化したにも関わらず厚生年金加入を先送りして、個人で国民年金に加入したままにしておきました。
老齢年金は、厚生年金であっても国民年金であっても支払総額で決まります。なので、
- 22年間厚生年金を支払っていることと、
- 将来の年金制度を悲観的に見ていたこと、
- 長く働いて年金依存度を低くするつもりだったこと、
からの判断でした。
健康保険については、前職時の健康保険(あの有名な関東ITソフトウェア健保)に勝るものがないので2年間延長利用しました。これは、退職後も自己負担で最大2年間延長利用できる制度をつかいました。
厚生年金は企業側の負担もある
厚生年金は、個人の給与からの支払いと併せて、企業側からの支払いの合算です。雇われる従業員の視点では、企業負担分は給与外の福利厚生ですが、経営者の視点では、給与+厚生年金負担金+(通勤交通費他の経費)が、従業員にかかる経費です。
一人企業の売上において、毎月確実にやってくる企業側の厚生年金負担金は結構重荷で、その分を資金繰りに余裕を持たせて置かなければなりません。
そのため、会社として厚生年金に加入しない零細企業はそれなりに多いらしいと聞きました。でも、たとえ一人企業ではあっても、これは規則違反ではあるのです。
私は自分が代表なので、最初から経営者視点で見るしかなく、創業当初は経費をできるだけ抑えたかった気持ちもありました。しかし、厚生年金負担分を考慮して給与を抑えれば良い話です。
独立時には可能な限り厚生年金加入をおすすめします
人間、日常生活の中で自分が突然障害者になるなんて考えないものです。多くの人は、死ぬことは考えて生命保険に入るけど、障害を持つことに対する保険って考えないですよね。
いっそのこと死んでいれば、過去の厚生年金支払いが活きる遺族年金に加えて生命保険が降りていろいろ手配できるんですけどね (私が死にたいって話ではないですよ、念のため)。
そんなわけで万が一障害を持つようになった時に、それなりの障害年金を受給するために、厚生年金には入っておくことをおすすめします。
これは、まっとうな企業にお勤めの方にとっては当たり前の話でして、サラリーマンをやめて独立しようという人に特に言いたい。
たとえ一人で事業活動するのであっても、多少苦しくても法人格をとって厚生年金に加入しましょう。
最強の対策は個人で事業を持つこと
そんな年金や生命保険ですが、なぜ必要かといえば、働けなくなった時(または働きたくなくなったとき)に収入源を確保し、自分と家族を守るためです。
もし十分な金融資産があれば、そこからの運用益が収入となります。例えば、3億円の資産があれば、毎年3%の運用益があれば通常のサラリーマンより収入が多くなります。
もっといいのは、自分がオーナーとなり、働いてくれる従業員やパートナがいる事業を持つことです。事業が順調であるかぎりオーナーとしての収入を得られます。
ちょうどそんなポリシーで家族でビジネスをやっている友人が、ノウハウを電子書籍にしているので紹介しておきます。
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私は、いずれの収入源の確保も道半ばで病気になってしまいましたが、頭が動く限りは努力を続けたいと思っています。