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ALS患者高野元の日常と思考と回想

筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者となりました

      2015/06/22

多くの友人・知人の皆さんには突然の話となりますが、9月末に検査入院したところ、筋萎縮性側索硬化症と診断されて告知を受けました。現在セカンド・オピニオンの相談中ですが、診断が大きく変わることはなさそうです。

ここ一年あまりの間にお会いしてきた方たちには、右脚の具合が悪かったり、声が出にくかったりしていたのを心配して頂いていましたが、原因はこの病気でした。

実は昨年末にも検査入院していたのですが、その時は疑いはあるが判断は時期尚早ということで、自分自身も全く関係ないと思っておりました。しかし、今年に入って段階的に症状が進行してきて、認めざるをえなくなりました。

今年の夏にアイスバケツチャレンジが流行して世間の認知が上がったと思いますが、現時点では原因がわかっていない非常に難しい病気です。

◯ 現在の状態

簡単に言うとALSは運動神経が壊れていく(新陳代謝としての神経細胞再生ができなくなっていく)ので、脳からの信号が体を動かす筋肉に届かなくなります。その結果として筋肉が痩せていったり硬くなったりします。どこの機能からダメになっていくかは個人差があるとのことですが、私の現状は次のようになっています。

  • 単独での歩行は難しくなっていて、2-3mを超えると何かにつかまらないと躓いたりバランスを崩したりして転んでしまいます。状況に応じて、車いすを使い始めています。
  • 喉の奥の方の麻痺が始まっていて、発音しにくい音(とくにカ行)がでてきて、一音一音区切るようにしないと会話がしにくくなっています(構音障害といいます)。
  • 右腕がだんだん上がらなくなってきていて、食事のときにきれいに箸を使えなくなりつつあります。

そういうわけで、公的支援の申請を順次進めています。

◯ 仕事

思考も知覚も影響を受けないので、今のところは座ってPCを打つ限りは以前と変わりなく、これまで通りコンサルティングの仕事を続けています。ただ、クライアント先に出向く時には妻についてもらうようにしたのと、ミーティング中の会話がゆっくりになるのを先方にご理解いただいている状況です。

仕事を継続して発注してくださるクライアントには、ただ感謝です。

◯ 日常生活

あまり変わりませんが、外出が難しくなったので数カ月前のようには出歩けなくなりました。仕事や通院、各種手続きを除いては、ほとんど自宅で過ごし、会いたい人は自宅に来てもらっています。まだ自分のことは、ほとんど自分でできています。

週末は親しい友人が遊びに来てくれていて、よい気分転換になっています。この一ヶ月あまり友人たちと会話するたびに、気持ちが前向きになるのを感じています。

◯ 心境の変化

親しい友人の一人から「怖れはないの?」と聞かれたのですが、実はいまはあまりないです。

どちらかというと「10万人のうちの一人に選ばれてしまったのだから、その制約の中で如何にできることをやるか」という気持ちでいます。

もちろん、朝起きるたびに体が以前のように動かないかな?とまず思いますし、これから症状が進行すれば心の安定を欠く時期は来るとは思います。

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50歳を前にして、50代でやってみようと思っていたことの幾つかは諦めるしかなくなりました。しかし、「制約はイノベーションの原動力」です。いろいろできなくなっていく中で、自分は何ができるようになるのか、できるところまでやってみようと思っています。

というわけで、これまでの経緯や心境の変化、ALSを取り巻く環境、生活で工夫していること、などを発信していきます。

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