Googleの中国撤退について

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1月におきた、中国からの米国各社データセンターへのアタックに端を発し、ついにはGoogleの中国撤退が具体的になりそうです。
これまで中国政府の方針に従い、検閲を受け入れてきたGoogleですが、この事件をきっかけにして、検索インデックスに対する検閲をやめる方針となり、中国政府と協議をしてきたようです。
Googleの決断は”Don’t be evil” という社是とともに語られ、人権問題や著作権など内政に問題を抱えている中国政府と、ネットビジネスの覇者であるGoogleの対立姿勢を煽る記事も多いように見えます。
しかし本当にそうでしょうか。
国には国の文化があり事情があります。
中国に限らず、あらゆる国の政府は、国を守り発展させることで国民を守る義務を負っています。
今の中国は、内政的に多くの問題を抱えており、外から見るとおかしいのでは?ということが多いですが、自国の論理として国を守る義務は果たそうとしています。
一方、Googleはインターネットの文化を創り上げることで、自社のビジネスを成長させようとしています。創業の発端であった検索サービスだけでなく、多くのサービスを無料で提供し、さらにはブラウザやOSまで支配し、世界中を飲み込もうとしています。これによるユーザからの賞賛と、市場の独占に対する批判が出ているのも事実です。
一番重要なことは、ビジネスはその国の事情と法律の範囲でやるのがルール、ということだと思います。
彼らがやっていることは、各国の国民生活を守り向上させることではなく、ビジネスなのです。
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奇しくも、Yahoo! JAPANの井上社長が同じことを言っています。


グーグルの「すごい」はいずれもグレーゾーンでは
 ―― ヤフーはユーザーに「驚き」を与えられているのでしょうか。例えばグーグルの「ストリートビュー」や「ブックサーチ」では、ユー ザーが「すごい」と思ったからこそ、反発も強まったのではないでしょうか。グーグルと比べて、最近ヤフーは「すごい」サービスを生んでいないように思えま す。
 井上 僕はすごいとは思わなかったけどね。法律がなければできることはたくさんある。ルールの中でできることをやろう、と考えると限定される。やっちゃいけないことは、やっちゃいけないんだよ。
日経ビジネスオンラインより

私も、プレイヤーがゲームのルールを無理に変えさせようとしているように感じます。
論争になることを承知でサービスを投入し、大義名分をもって大衆を味方につけて世論を動かそうとするのは、帝国主義時代を思い出させます。
この問題に対してはいろいろな論評がネット上に出ていますが、Googleはなかなか上手くいかない中国ビジネスに見切りをつけて、成功している北米・ヨーロッパの世論に好感をもたらす方を選んだのではないか、というのが真相ではないかと私は考えています。