「息子への家書」紹介

父からの手紙

ソフトブレーン株式会社を創業した、宋文洲さんのメルマガを購読しています。その中で香港の著名テレビキャスター梁続璋さんが息子さんに送った手紙が紹介されていました。

息子に伝えたいと思っていたことが、網羅的にとても簡潔に書かれています。自分で書くことがなくなってしまいそうですが、ここに全文引用させていただきます。

一つ一つ、自分の半生を振り返って、意味を伝えたいと思う内容です。特に(1)(2)は、ここ数年で特に大切な人間原理だよなぁ、と思うようになったもので、つくづく感銘を受けています。

 

息子へ

おまえにこの手紙を書いたのには3つの理由がある。

  1. 人生は幸福も災難も無常だ。いつ死ぬかは分からないので早めに言っておきたい。
  2. 私はおまえの父だ。私が言わなければ、誰も言ってくれない。
  3. この手紙は私の悲惨な失敗体験から得たものばかりで、おまえの人生に役立つだろう。

今後の人生において、以下のことをよく覚えてほしい。

  1. おまえを悪く扱う人のことを気にしない。私とお前の母親を除けば、誰もおまえによくしてあげる義務はない。だからおまえによくしてくれる人を必ず大切にし、その人への恩を忘れてはならない。
  2. 世の中には、居なければ困る人は存在しない。所有しなければ困る物は存在しない。お前が愛しているすべてを失っても人生は何とかなるものだ。
  3. 命は短い。今日も浪費しているこの命は、明日にはもう消えるかもしれない。命を大切にしたいのであれば、命を楽しむ時間を増やすとよい。長生きよりも早く楽しむことが大切だ。
  4. 愛情は一種の感覚に過ぎない。時間や心境と共に変化する。最愛の人がおまえから離れた場合、慌てずに時間を待つがいい。時間がおまえの心を洗い清め、おまえの苦痛を和らげてくれる。恋に憧れ過ぎないこと。失恋を悲しみ過ぎないこと。
  5. 確かに多くの成功者はあまり勉強していない。しかし、これは勉強しなくても成功できることを意味しない。勉強で獲得した知識はおまえの武器だ。人はゼロから富を築くことができるが、何の武器も持たないと無理だ。これを絶対覚えておくのだ。
  6. 私の老後はおまえに頼るつもりはない。おまえの老後は私に頼れる訳がない。おまえが成人して独立した時点では、私の責任は終わった。今後、バスに乗るのかベンツに乗るのか、春雨スープを飲むのかフカヒレスープを飲むのかそれは、全部おまえ自身の責任だ。
  7. おまえは自分に信用を守ることを要求できるが、同じことを他人に要求できない。おまえは人に優しくすることができるが、同様なことを人に期待してはいけない。おまえが他人を扱うように、他人がおまえを扱うとは限らない。これを理解できないと人生は苦痛が溜まるばかりだ。
  8. 私は26年間、宝くじを買ってきたが、未だに三等賞にも当たっていない。リッチになりたいならば努力して仕事せよということだ。この世にはただのランチなどない。
  9. おまえと私は一回限りのご縁だ。お互いの縁がいつまで続くかは分からないが、共に過ごす時間を大切にしよう。お互い愛があろうがなかろうが、来世にもう出逢うことはない。

これからいくつか取り上げて、自分なりに掘り下げていってみようと思います。