タイ編 〜 スコータイ(1)
2011東南アジア旅行:タイ編:スコータイ(2011/03/02-03)
タイ国鉄でピサヌローク駅についた後は、バスでスコータイに移動しました。スコータイは、タイ最初の王朝であるスコータイ王朝が起こった場所です。その前は、アンコール・ワット/アンコール・トムを建設したアンコール王朝に支配されていました。
スコータイ王朝は、3代のラームカムヘーン大王の時代に大きく発展を遂げ、上座部仏教を導入してその思想を広めたそうです。このため数多くの仏教寺院遺跡が残っており、世界遺産に認定されています。
スコータイ王朝は、その後アユタヤー王朝の台頭に伴い14世紀後半にはその属国となり、15世紀中頃には吸収されてしまいます。インドシナ半島の歴史が、だんだんとつながってきて、面白くなりました。
ピサヌロークからスコータイへ:
ピサヌローク駅からスコータイ市街へは、バスで移動します。ローカルバスで駅前からバスステーションまで移動し(12バーツ≒30円)、そこからスコータイのバスステーションまで約1時間です(39バーツ≒110円)。
全員が観光客ではなく、地元の人も多数乗っていて、停留所ごとに何人かが降りていきました。田園風景の中で、だんだんと夕日が落ちていく様子は、とても美しい風景でした。
スコータイのバス・ステーションからは、トゥクトゥクに乗って地球の歩き方に載っているゲストハウス「4T GUESTHOUSE」に直行しました。エアコン付きの部屋が無かったので、安いファンの部屋でいいといったら、エアコン部屋の値段でロッジをまるごと貸してくれました。なかなかやり手です。
このゲストハウスは、食事も美味しくてサービスもよく、よい宿でしたが、スコータイの中心部からちょっと遠いのが難点でした。日本人の客はまだ少ないようで、地球の歩き方の掲載ページを見せたら、とても喜んでいました。
スコータイ遺跡公園へ:
ゲストハウスに一泊した翌日は、スコータイ遺跡公園に向かいました。一日かけて、遺跡公園をあらかた見てまわりました。
スコータイの市街をNew Cityと呼ぶのに対して、遺跡はOld Cityと呼ばれ(タイ語ではMuang Kao)、14Kmほど離れています。移動には乗合バスのソンテオに乗りました(30バーツ≒85円)。このソンテオは、トラックの荷台に屋根をつけたようなもので、ある程度人数が揃うまで発車しません。結局20分またずに出発し、途中途中で地元の人(学生が多かった)を乗せては降ろしで、遺跡公園に着くまで30分程度かかりました。
スコータイ遺跡公園はアユタヤーとは違って、ユネスコの投資によりよく管理されています。公園入口には世界遺産である看板も出ています。地元の小学生も見学に来ており、地元にも溶け込んだ文化遺産であることがわかります。
遺跡公園は、総面積70K㎡と広大で、そのなかに城壁で囲まれた中心部(1.8Km×1.6Km)と周囲の東西南北の5エリアに区分されます。それぞれのエリア毎に100バーツの入場料が必要です。地球の歩き方に書いてあった共通券は廃止されていました。
歩いて見てまわるのは大変なので、遺跡公園前で貸自転車を借りて回りました(ほかに貸バイクもあります)。
遺跡中心部の史跡:
ワット・マハータート:
スコータイ遺跡の中心となる王室寺院です。数多くの仏塔や仏像、礼拝堂が残っています。
数百年前の遺跡ですが、よく修復されて周囲も整備されており、ゆったりした気持ちで見てまわることができました。これらの建物の中を、きっと数多くの人々が行き交っていたのだと思うと感慨深いものがあります。
ワット・シー・サワーイ:
ワット・マハータートの南側にある寺院です。もともとはヒンドゥー教の寺院として建てられたものが、後に仏教寺院になったそうです。このトウモロコシのような塔はクメール式であり、アンコール王朝の支配下にあったころに建立されたものだと想像します。
ワット・トラバン・ングン:
ワット・マハータートの西側にある「銀の池」のそばにある寺院です。
ワット・スラー・シー:
ワット・マハータートの北西に位置する大きな池に浮かぶ、小さな浮島に立つ寺院です。スリランカ式の釣鐘型の仏塔が特徴です。スコータイ様式の柱がならぶ本堂には、大きな仏像が鎮座しています。
ラームカムヘーン大王記念碑:
スコータイ王朝の最盛期を築いた大王の記念碑です。ラームカムヘーン大王は、仏教を取り入れただけでなく、中国元朝から陶芸技術を取り入れて独自の焼き物(スワンカローク焼)を産み出し、クメール文字を改良したタイ文字を考案など数多くの偉業があります。いまでもタイ国民に敬愛されているそうですが、その名前を冠した大学があることからもわかります。