『みんなで創る、神経難病患者と鎌倉に行こうプロジェクト』開催しました

コミュニティ活動, 日常生活

10月14日、開催しました。

鎌倉は仕事の悩みを抱えていた時期に訪れて、自分と対話した場所でした。ALSになったとき、もう訪れることはないだろうと思いましたが、鎌倉に住む友人が縁を作ってくれたこともあり、昨年秋ごろから強烈に鎌倉に行きたくなりました。

背景

遊び仲間に声をかければ、一日楽しめるのはわかっていました。これまで金沢や京都に連れて行ってもらった経験から、たくさんの人手があればたいていの観光地なら問題なく回れるとわかっていました。

一方で、これを自分一人で楽しんでもなあ、との思いもありました。他の元気な患者仲間も、日常の介護体制に限界があるので、なかなか小旅行はできていないようだったからです。

そんなわけで、イベントにしてしまえばいいと思いつきました。取りあえず、遊び仲間に相談(というより、有無を言わさぬ無茶ぶり)して、鎌倉在中の友達を紹介して巻き込みました。そこから、鎌倉でユニバーサルツーリズム実践をしている方々と繋がり、何度も現地視察を繰り返して内容を具体化していきました。三井生命大船支店の有志の皆さんも協力してくれました。

準備

9月末の視察で予定ルートを回ってリスクチエックをしましたが、道の狭さと凹凸が予想以上でした。私は何とか耐えられましたが、呼吸器を外せない患者が耐えられるのか心配になりました。

参加表明してくれた患者仲間に正直に状況を伝えましたが、みなさんチャレンジするとの反応で、最後までがんばろうとの気持ちを新たにできました。

実行スタッフは、本業大丈夫なのかな?と思うくらい直前まで準備に奔走してくれました。

当日

朝まで雨で天候が心配されましたが、集合時間には多少雲は残るものの秋晴れになり、気持ちの良い散策となりました。強力な晴れ女・晴れ男がいらしたようです(笑)。

わたしも、サポートの友人たちと、小田急線から江ノ電と乗り換えて現地までの道のりを楽しみました。

長谷寺に集合して患者を中心にグルーブを作り、それぞれが散策に向かいました。長谷寺ルートではみなさん洞窟を回られたとのことでした。

心配していた歩道も、各グループが楽しんで回られたようで、ほっとしました。

私は、まず大仏を見に行きましたが時間があまり、長谷寺に戻ってまわりました。

今回の目玉はドローン体験でした。多くの患者さんが希望され、それぞれゴーグルをつけて楽しまれているようでした。

そのまま鎌倉能舞台に集合して、対話の会を行いました。今回のイベントの開催趣旨をお話しし、感想を話し合ってもらいました。一緒に歩くだけでなく、気持ちを口に出すことで、記憶に残る体験になることを期待ししました。

また、由比ガ浜からのドローン中継をスクリーンに映してもらい、全員でその風景を楽しみました。地上150メートルまで上昇して、江ノ島も見せてくれました。

オンラインでのご参加もありました。ある方はドローンの中継をライブで楽しまれて、ある方はオリヒメで長谷寺の境内から海を眺めました。

イベントを振り返って

やりたいという気持ちを周りに伝えたことから、どんどん輪が広がっていきました。所々改善点はあったと思いますが、参加者の皆さんのおかげで、まさに「みんなで創る」イベントになりました。ご参加いただいたみなさん、実行スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

私自身もこのような形でイベントが広がったことをとてもうれしく感じています。というのも独立してからの屋号は「創発計画」ですから。二次会のビールも美味しくいただきました。

またやりたい、やります、です。みなさん、その時はまたよろしくお願いします。