ソフトバンク ULTRA WiFi を使っています

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※画像はGIGAZINEの記事から

ソフトバンクのULTRA WiFi モバイルルータ 007z を使い始めました。7月の中旬に手続きをしてまして、2週間ほど待ったのちの8月中旬には使い始めてましたので、ほぼ一ヶ月立ったことになります。使用感をまとめておこうと思います。

※ なお、本文中の情報は記事執筆時点のものであり、誤解や調査不足による不備があるかもしれません。本ブログを読まれた方がサービスを契約する際には、各社のホームページ等を確認されるようお願いいたします。

背景

これまでイーモバイルを使用してきたのですが、2年縛りの契約が10月末で切れます。なので、そろそろどこかと契約しないといけなくなっていました。

私の活動範囲ではたいてい3Mbps出ているので、このままイーモバイルの契約を延長しても良いのですが、イーモバイルもG4なるサービスを開始していて、ちょっと調べてみることにしました。

各社商品の比較

現在、高速データ通信サービスは、

  • UQ WiMax:UQコミュニケーションズ (KDDI系)
  • Xi (クロッシィ)  : NTTドコモ
  • ULTRA SPEED:ソフトバンクモバイル
  • G4 : イーモバイル(イーアクセスのモバイル部門)

の四つがあります。

データ通信サービスを決める際のポイントは、

  • 通信速度、品質
  • サービスエリア
  • 価格: 初期費、月額使用料、端末

になると思いますが、これらを比較検討した結論として、私の中では

ソフトバンク ULTRA WiFi= ソフトバンク独自エリア + イーモバイル3Gエリア

が最強ということになりました。

通信速度については各社理論値を出していますが、品質はベストエフォートであり、実効速度が10Mbpsも出れば十分かと考えていて、この点はどうも各社横並びのようです。

次に大事なのはエリアです。郊外と都市部を行き来し地下鉄の利用も多いので、利用エリアが限られるUQ WiMAXとXiは脱落してしまいます。XiはバックアップとしてFOMAハイスピードが利用できますが、こちらは理論値が下り7.2Mbpsしかないので、乗り換えの魅力がありません。

ULTRA WiFiとG4のどちらも、月額通信料金がキャンペーン価格で3,880円になっており(通常価格は4,980円)、私のいまのEモバ契約(4,774円)より2割ほど安くなります。しかもSoftbankは、Wifiルータの端末料金の分割払い額を月々割引して実質0円にしていることもあり、地下鉄の駅をエリアに含むEモバ3G回線をバックアップに使えるSoftbankのほうがお得感が強いのです。

UQ WiMaxは、一年縛りで3,880円というプランがあり、Softbank/E-Mobileのキャンペーン価格はこれを意識したものと想像します。Xiの料金は、二年縛り契約でも4,935円(縛りがない場合は、6,405円)と、都市生活者で小金持ちじゃないと契約しづらいプランですよね。

高速データ通信技術について

さて、高速3Gデータ通信って技術的には一体どうなっているんだろうか、という素朴な疑問が湧きます。こちらもちょっと調べてみました。

・UQ WiMax:モバイルWiMax

・Xi (クロッシィ)  : LTE(Long Term Evolution)

・ULTRA SPEED & E-mobile G4 : DC-HSDPA

モバイルWiMAXとLTEは通信方式から見なおした正真正銘の次世代方式ですが、後方互換性がなくインフラを新規に設置する必要があります。これが現時点でサービスエリアが極端に狭い理由です。

SoftbankとE-Mobileが使用しているDC-HSDPAは、既存の3G網上のパケット伝送方式であるHSPA/HSPA+の改良技術なので、インフラへの追加投資を最小限に抑えられます。ソフトバンクは新規に取得した1.5GHz帯を使用しており、人口カバー率の拡大には時間がかかります。ただし、実質は2G時代に使用して返却した帯域の再利用なので、ゼロから設置するよりはコストを抑えられるようです。一方、イー・モバイルは、従来の1.7GHz帯を使用して展開するので、早い展開が見込めます。

モバイルルータ007z使用感

・回線速度

メインのSoftbank回線は、場所にもよりますが、私がよく使う場所では下り8Mbps程度出ています。都内だともう少し落ちているようです。ブラウザをクリックしてから、ワンクッション置きますが、その後のレスポンスは快速で、通常のブラウジングや電子メール、ファイルのアップロード/ダウンロードといった作業にはほとんど支障がありません。さすがに、自宅のフレッツ光には及びませんが、この程度の速度ならほぼ満足できます。

サブのイーモバイル回線は、これまで通り最大3Mbps程度の速度です。こちらは、今まで使ってきた回線なので現状通りとなります。

・メイン/サブ回線切り替え

メインのソフトバンクの電波が入らなくなると、自動でイーモバイル回線に切り替わります。回線の切り替えは、設定により手動にも自動にもできます。ただし、サブ回線に切り替わったあとにメイン回線の電波受信が復活しても、サブ回線のままになってしまうので、ここが不便と言えば不便。ただし、帯域制限(後述)のことを考えると、サブ回線のままでも良いかと思います。

・筐体について

すぐに熱くなります。ズボンのポケットに入れていると辛いです。冬はホッカイロのかわりになってちょうどいいかもしれません。電源ボタンや回線接続のボタンがありますが、これが結構押しづらい。ググッと数秒押し続けないとなりません。サブ回線からメイン回線への切り替えをやろうとすると、いったん電源を切って再起動しなければならず、これはとっても面倒です。

・バッテリ

カタログスペックでは4時間となっていますが、実際はせいぜい3時間しか持たないようです。契約時にも「カタログ値で実際はもっと短いです」とはっきり説明を受けました。

外出時はこまめに充電しないと心配ですね。エネループ・モバイルブースターの利用が王道のようですが、私はMacBookAirを持ち歩くことがおおいので、そちらを充電池として活用してます(笑)。

・速度制限

ソフトバンク回線の場合、「使用量が月間3,000万パケットを超えると翌月にトラフィック制限がかかることがある」と提供条件書に明記されています。おもに、VoIPや動画ストリーミングの利用を抑制するのが目的のようです。

ネット上にもう少し詳しい情報がありました。http://hitoxu.com/01396

  • ソフトバンクの通信制限がかかるのは月間3,000万パケット→翌々月に制限。
  • イーモバイルが直近24時間300万パケット→当日21時から翌2時に制限。

3000万パケット(3.6GB)は、動画コンテンツをよく見るユーザはすぐに使い切ってしまいます。このためネット上では、サブ回線に固定したほうがいいじゃない?という意見を多く見受けました。私は自宅ではフレッツ光回線を使用するため、それほどパケットは消費しません。あまり気にせずにメイン回線を使用しています。

神アプリ 007z status

さて前述した通り、電車に乗っているときなど、メイン回線とサブ回線の自動切り替わりの関係で、回線が切れてしまうことがあります。また、熱くなるのでかばんに入れてしまうと、一旦切れた回線を繋ぎ直すのがとても面倒です。

この問題を解決するために、なんとiPhoneの画面上でwifiルータを操作できるアプリを開発してくれた人がいます。

これで、電車内で接続が変わった時の復旧が実に楽です。

007zの設定は、Webインターフェースでできるので、iPhoneでブラウザを立ち上げれば同じことはできるのです。でも、ブラウザを起動して操作するより、このアプリのほうが直感的で操作が簡単ですね。

おわりに

中国のネットワーク機器メーカZTE(中興)製です。今やこの手の機器は、華為か中興ですね。この2社は、いまやグローバルでシスコに続くネットワーク機器メーカになりました。華為は特許出願数が2008年に世界一になっています。それでも、この2社はスマートフォン市場では後発で、SAMSUNやHTCの後塵を拝しています。

スマートフォンへの急激なシフトが進む中、日本メーカのプレゼンスが急速に低下しています。キャリアに囲い込まれることなく、グローバル競争にぜひチャレンジしてほしいです。最近の端末だと、auのInfobarなんかヨーロッパで絶大な人気を獲得できると思うんですけどね。