2014.12衆議院選挙にあたって考えたこと

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今回の衆議院選挙は、事前予想通り自公が圧勝しました。アベノミクス選挙と言われていながら、論点が集団的自衛権・TPP・原発など多岐にわたっていました。戦争に近づくとか、原発の再稼働を許すなとか、いろいろ不安にさせられるキーワードが踊っていました。

報道でも指摘されている通り、野党の自滅という色合いが強い結果だったのではないでしょうか。与党の独走を許す結果でありますが、政策の議論をいたずらに引き伸ばすだけの泡沫政党が消えることで、今後のさまざまな議論が建設的かつスピーディになることに期待する結果でもあります。

僕が聞きたかった論点

僕が投票にあたって聞きたかった論点は、「10年後あるいは20年後の日本をどうしたいのか?」のグランドデザインなんです。でも、存在する議論は、「現状の課題が如何に深刻か、その責任は誰にあるか」に終始していて、将来像も原理原則も本質的な課題提起もされていません。

野党各党が「自民の暴走を許すな」と揚げ足取りというか問題点の指摘に終始していて、具体的にどういうアクションをとって課題解決に導くかの道筋を示していたとはあまり思えませんでした。具体策を示さずに、信用や知名度で乗り切れるほど、有権者はバカではなかったのでしょう。

個別の課題に対して僕自信の考えはありますが、集団的自衛権もTPPも原発も、どちらかと言うと些細な問題だと思ってます。いまの政治を取り巻く各課題の本質は、「国民ひとりひとりが自立しておらず、困ったら誰かが助けてくれると権利だけ主張している人が多すぎて、建設的な議論がしにくいこと」だと考えているからです。

なので、「政府はもうみなさんの面倒は見きれないんですよ」と、キレイごとや耳障りのいいことはもう言わずに、国民に覚悟を決めさせる政治家や政党があれば、そういうところに投票したいと考えていました。

今回の投票について

今回の投票率は5割をかろうじて越えたレベルでした。一人ひとりの政治参加意識が自立の第一歩と考えると、道は遠いなぁと思います。Facebookなどで見る限り、30代であっても多くの友人は投票をしています。国民の義務であり権利である投票権を駆使しない人達は、きっと私が普段触れ合わない層になるので、どうしたらいいのかはまだわかりません。

さて私が「一人ひとりが自立しよう!」という主張なので、リベラルな思想を持つ政党に投票したいと考えました。特に小さな政府で道州制を推し進めるべきと考えているので、今回は「維新の党」に投票しました。

前身の日本維新の会は、次世代の党と組んだところで強い不信感を持つようになり(私は、都知事の立場で尖閣問題に口を出して中国外交をこじらせた石原氏が嫌いなのです)、橋下さんがアメリカ軍に不謹慎な発言をしたあたりでがっかり感を持ったりしていました。

しかし、自分の考えに近いところがほかになかった。あと、圧倒的勢力には投票しないようにしている、というのもありました。

小さな政府と福祉行政

当分先になるでしょうが、小さな政府と地方自治が進むと、社会活動は短期的には無駄を省き改革を推進しようとする人たちが中心となります。やりたいことがある人へのブレーキを外し、そういう人に活躍してもらおうとする政策方針なので当然の結果ですよね。

そういう社会では、自分のように障害を抱えて社会的弱者になる立場では大いに不安となります。社会福祉は、中央集権型の大きな政府のほうが資金を集めやすいですし、イケイケ状態の人は弱者への配慮が薄くなるものです。

この辺の思考は、まだ不十分ですし、実際にどのような議論があるのかわかっていません。強い興味を持って勉強していこうと思います。

それでも10年後の自分の息子達のことを考えると、やはり僕は小さい政府で自立した市民(あえて国民と言わない)が新しい地域の仕組みやビジネスを生み出せる環境のほうがいいと考えるのです。そこで、収入が十分あって福祉に手厚い州政府が出現すればそれが一番いいですね。

今回の気付き

そこまでの成熟には時間がかかるでしょうが、福祉を受ける側として社会や行政の協力を得るために、「いかに情報や意見を発信していくか、が自分にとってのこれからのチャレンジのひとつなのだな」と気付かされた数日となりました。

これから自分の状態と周囲の環境が変わるにつれて、気持ちが揺らぐかもしれないので、ここに書き残しておきます。